2010年も今日で終わりですね。
ということで、誰も期待していないと思いますが「これをやらないと年が越せない」という勝手極まりない個人的な理由(≒自己満足欲の充足のため)により、お馴染みの年間ベストアルバムを選出したいと思います。


第1位 神曲たち/AKB48
神曲たち(DVD付)
一応ベスト盤扱い?の本作。つまり本来であれば選考対象に含まれないはずなのですが、それでもこの位置に持ってきてしまったのは、今年1年を振り返った時にあまりにもこの作品から受けた衝撃と影響が大きかったから。本作を聴くまでは世の所謂アンチな人々と同じように、AKBというのはプロダクトとしての音楽(楽曲)に重点は置いてなくて、むしろその"おまけ"(握手券やら投票券やら)によって人気(セールス)を上げているという、それこそ日夜真面目に作曲して歌唱しているミュージシャンと同じヒットチャートという土俵に乗せるなんておこがましい「音楽業界の癌」みたいな存在だと認識していたわけです。
初めて本作を聴いたとき、その楽曲のクオリティの高さに驚きました。もちろん上述のような考えから冷めた目で見ていたこともあって期待値自体高くはなかったのですが、1.80年代アイドル歌謡(…詳しくは知らないので個人的な印象です)をベースとしながら2.現代版にアップデートされた多彩なアレンジと曲調、3.そして何より若さというか勢いが感じられるヴォーカリゼーション(←実はこれが結構キモだと思っていて、「大声ダイヤモンド」でのキングレコード移籍とブレイクのタイミングが重なっているのは偶然ではない気がします)という三位一体の攻撃にもはや抗うのも虚しくなるほど一気に引き込まれてしまいました。「無人島に持って行くなら…」の1枚のごとく本作があればあとはいらないといった感じで狂ったように2週間もの間聴いていた時期がありますが、1枚のアルバムをそこまで聴きこんだ経験は無駄に長い約16年の音楽リスナー人生の中でたった2回だけです(ちょうど夏の暑い時期だったので、初めは猛暑で思考能力が停止したのかとも思ってました…)。
ちなみに私自身、この手のアイドル歌謡でいうと過去にリアルタイムでモーニング娘。を聴いていた経験はありますが、当時は中学生だったにもかかわらずここまでハマることなくあくまで単なるJ-POPのヒットソングの1つとして冷静に接していた記憶があります。モー娘。とAKBの曲に関する相違点を考えてみたとき、プロデューサー氏のカラーの出方の度合いで大きな違いが出ているのは周知の通りですが、例えばモー娘。の場合、落選組とはいえヴォーカリストオーディションを出自としていたり、そもそもつんく氏自身がヴォーカリストであるため、それなりに技巧的だったり癖のある節回しがあったりするような気がします。逆にAKBの場合は、良くも悪くもヴォーカルには重点を置いていないような印象を受けますが(ステージにおける口パクは最たる例ですね。私は肯定派ですけど)、それゆえ聴き手にとって身近な印象を与えることに成功しているような気がしますし、また大人数のユニゾンによって先述の「勢いが感じられるヴォーカリゼーション」を成立させられるのだと思います。楽曲に関して見てもモー娘。の場合、作曲までつんく氏が手掛けていますが、AKBの場合は作曲に複数の作家を起用することで俗に言う「マンネリ」を回避できていますし(クレジットを眺めるのが好きな私のような聴き手にとっては、新曲が発表されるたびに作曲者を邪推する楽しみ方もあったりします)、常に一定クオリティの楽曲を安定的に供給し続けるという点でも合理的なシステムだと思います。個人的には、パフォーマンスする彼女達はもちろんのこと、作詞を手掛ける秋元総合Pおよび音楽・映像といった作家陣を含めた一つのプロジェクトとして十分に「アーティスト」と評価されうる存在だと、今となってはそう思います。
とここまで書いてきて、「年間ベストアルバム」という観点から、本来であれば収録曲について触れなければいけないことに気づいた訳ですが、ここに収録されている楽曲に出会えたことはもちろんのこと(「神曲」という表現は未だに好きになれませんが…)、何より2010年というAKB48の勢いが最もピークであろうこの時期に、そのプロジェクトの一端に応援する立場として触れることができたというのが今年最大の収穫だと思ってますので(大げさではなく物事に対する価値観が変わりましたね)、これにてまとめとしたいと思います。


一応、忘れないように私の2010年AKB遍歴を記しておきたいと思います(ただのメモですので読み飛ばしてください)。


2010年7月〜 深夜帯のTVレギュラー番組(BINGOとか共和国とかこの時期放送してた600secとか)を目にする機会が増える
→一応、現在に至る伏線があったとしたらココ。ただしメンバーもよくわからない状態だったので、あくまで普通のタレントを見ているような感覚。
2010年8月中旬 「神曲たち」、「SETLIST」を拝聴
→お盆の帰省の車中用に半ば冷やかしでレンタル。しかしここが全ての始まりでした(Point of No Return)。
2010年9月上旬 17thシングル「ヘビーローテーション」劇場盤握手会(@幕張メッセ
    →握手券も持ってないのに夜勤明けに思いつきで幕張メッセへ。初めて目にする会場の熱気と光景にある種のカルチャーショックを覚えつつDVDだけ購入して帰宅。
2010年10月10日 AKB48秋祭り ぐだぐだカラオケ大会(@葛西臨海公園
→初参加イベントがカラオケ大会っていうのはどうなんだろう…。でもまあ内容盛りだくさんで楽しかったです。
2010年10月11日 17thシングル「ヘビーローテーション」全国握手会(@府中競馬場)
→来場者を捌ききれず後に振替握手会が行われたいわく付きの握手会(握手まで7時間以上待ちましたよ)。だけどこれが初握手会だったので逆に待ち耐性が付いた気が。
2010年10月31日 第126回明大祭「ノースリーブスライブ」(@明治大学和泉キャンパス)
→当選しただけでも嬉しかったんですが前3列目という好ポジションでさらに高まりました。やっぱりユニット単位だとno3b推しですね。
2010年11月14日 18thシングル「Beginner」劇場盤握手会(@幕張メッセ
→初の劇場盤握手会。発売日以外なにも情報のないCDを複数枚購入予約するという、以前だったら考えられない行為も今では抵抗ナッシングです。
2010年12月5日 チーム研究生公演「シアターの女神」(@AKB48劇場
→劇場初上陸。研究生に関しては前情報ほぼゼロで臨みましたが、キャパの狭さもあって一気にステージングに引き込まれました。なにより研究生みんなカワユスでした。
2010年12月11日 18thシングル「Beginner」全国握手会(@味の素スタジアム
→前回の府中競馬場の握手会に比べて、ストレスがほとんどなかったです。剥がし早すぎでしたがw
2010年12月19日 チーム研究生公演「シアターの女神」(@AKB48劇場
→初上陸から早2週間にして2回目の当選。柱の洗礼は受けましたが1回目より好ポジで観覧できました。


・・・さて来年はどうなることやら。


第2位 シアターの女神/AKB48 team B
第3位 目撃者/AKB48 team A
第4位 RESET/AKB48 team K
もう散々上のほうでAKBについて書きましたので言わずもがなだとは思いますが、やはり今年リリースされたこの3枚は他のアーティストのアルバムと比較しても単純に聴いた回数が多いので選びました。劇場公演で2回見た分「シアターの女神」収録曲には思い入れがあるので上位に持ってきましたが、実際は順不同でも構わないくらいです。
神曲たち」でまずはシングル曲群から入った私ですが、この公演アルバムを聴いてさらにその楽曲の素晴らしさを実感しましたね。公演アルバム=オリジナルアルバムと捉えた場合、この捨て曲のなさは凄いと思います。マス向け(=シングル曲)だけでなくこうしたオリジナル作品においても手を抜かない、そんな姿勢にもはや好感しか持てません。


第5位 SET LIST 〜グレイテストソングス〜 完全盤/AKB48
SET LIST ~グレイテストソングス~完全盤
もうここまできたら上位5枚入れちゃえ、というわけではあったりなかったりしますが(そもそもコレ、2008年のリイシュー作品ですからね)。とにかく私のような新参者にはありがたいアイテムであることは間違いないです。AKBクラシック多数。


第6位 本日は晴天なり/サニーデイサービス
本日は晴天なり
約10年ぶりの新作…なんですが完全に後追いで聴き始めたクチなので残念ながらオールドファンほど深い感慨はないと思います。それでもただこの作品のリリース前後はサニーデイの旧譜ばっかり聴いていたような。しかし本作をもって「多作なのに駄作なし」のコピーをまた更新しましたね。歌謡性を増したメロディの破壊力はやはりソカバンあってのものかと。曽我部さんの3年ぶりソロ作「けいちゃん」も含めて個人的に2010年はほぼAKBとサニーデイの年であったと結論づけても良いような気がしてます。あ、全国ツアー(@Zepp Sendai)も素晴らしかった!


第7位 BREATHE/SEEDA
BREATHE
もう突っ込みどころがありません。完璧ぐ〜のね。


第8位 マニフェストRhymester
マニフェスト
やっぱ外部のトラックメーカー起用するのが「ちょうどいい」と思う。


第9位 TEN YEARS AFTER/ECD
Ten Years After
暗いトラック、セコいリリックの最高峰。


第10位 Lucky Shiner/Gold Panda
ラッキー・シャイナー
日本盤を出してくれたYOSHIMOTO R & Cにリスペクト。


次点   Thank Me Later/Drake
サンク・ミー・レイター


【ベストフリーダウンロード部門】
FUTURE VINTAGE/ham-R×Y.G.S.P
http://ameblo.jp/jimcode/entry-10712370378.html



【ベストリミックス部門】
Beginner - Pink Ticket remix/AKB48
Beginner - Pink Ticket remix / AKB48 by kashiyucard


【ベストマッシュアップ部門】
Linoleum - ヘビーローテーション mashup [by psychesayboom!!!]/NOFX×AKB48
Linoleum - ヘビーローテーション mashup by psychesayboom!!!


【ベストMV部門】
1!2!3!4! ヨロシク!/SKE48


では皆様良いお年をー。