非通知

夜、部屋でギターを弾いていると、1本の電話が。
誰からだろうと思い、携帯を見ると“非通知設定”の文字。
一瞬、電話に出るべきか否か迷うが、とりあえず出る。
「もしもし…」
生気を失い、今にも絶えそうな女の声が聞こえる。
応答する私。
だが女は、「もしもし、もしもし…」と繰り返すのみ。
何なんだ。
しばらくすると「あなたは誰?」、と女。
それはこっちの台詞だ。
結局、1分ほど様子を伺い電話を切る。
所謂迷惑電話なわけだが、しかしまあ気味が悪い。